2006年12月2日(土)
セミナータイトル 演者名 要旨
Opening session:
誰もが了解できる形で情報を共有するためには?−分かってもらう技術−
中邑賢龍(東京大学)・坂井 聡(香川大学) あいまいな情報の伝達が教育や福祉の現場でのサービスを混乱させています。どうすれば分かりやすく情報を伝えることが出来るのでしょうか?また、そうすることによって何が変わっていくのかをここでは考えてみます。[戻る]
自閉症スペクトラムのある子どもとのコミュニケーション 坂井 聡(香川大学) 自閉症スペクトラムとはどういうことか?その特徴を踏まえて、彼らとのコミュニケーションのとり方と、具体的な指導方法について紹介します。コミュニケーションの障がいに配慮し、適する環境を整えて指導できれば、彼らのコミュニケーションの力を伸ばすことが可能だと考えられます。[戻る]
「障害」とは何か 谷口明広(愛知淑徳大学) 世界保健機関(WHO)は、2001年に新しい「国際障害分類」として「国際生活機能分類(ICF)」を発表しました。過去の障害概念、そして新しく導入された経緯などを振り返りながら、今後我々は障害をどう捉えていくべきかを考えていきます。[戻る]
特別支援教育で使えるパワーポイントを使った教材作り 近藤武夫(東京大学) 一般的には講演などのプレゼンテーションツールとして利用されているMicrosoft社のパワーポイントですが,ちょっとした工夫で特別支援教育など子どもたちのための教材づくりにもとても役立ちます。ここではそんな工夫とアイデアの数々を紹介します。[戻る]
指1本でパソコンを使えますか? Windowsに隠された肢体不自由のある人に便利な機能 井手口範男(徳山大学)・奥山俊博(東京大学) 体が不自由になってもパソコンを使えるように、便利な機能がWindowsには満載です。マウスだけでパソコン操作ができる方法を知っていれば便利ですよ![戻る]
障がいのある人の高等教育を考える -中学・高校時代からの取り組み- 巖淵 守(広島大学) 障がいのある子どもたちにとっての進学には、単に受験をクリアするだけでなく、入学後の学生生活など、より先を見通した対策が求められます。ここでは、高等教育機関における障がい学生受け入れの現状から、進学・修学に向けての成功の秘訣を紹介します。[戻る]
高齢者の玩具利用の基礎編 小林るつ子(玩具福祉学会) 高齢者のデイサービスや入所施設にとって、高齢者にいかに楽しく元気に活動する場を提供できるかは大きな課題となっています。基礎編では、高齢者にとって楽しい玩具やその提供事例を説明します。[戻る]
問題行動を利用したコミュニケーションの方法 坂井 聡(香川大学) いわゆる「問題行動」と呼ばれる逸脱した行動とコミュニケーションの機能の間には、非常に強い関連があります。そのことを理解し、「問題行動」と映る行動に対する見方を少し変えてみれば、そこにコミュニケーションを指導するためのアイデアが見えてくるはずです。[戻る]
障害者自立支援法による改革 −「地域で暮らす」を当たり前に− 谷口明広(愛知淑徳大学) 2006年4月、障害者自立支援法がスタートしました。ここでは、自立支援法の仕組みを整理して説明します。その理解を深めることで、障害者の生活をどのように改善できるかを考えていきます。[戻る]
肢体不自由の子どもたちのための小さなハイテク 外山世志之(東京都立府中養護学校)・禿 嘉人(東京都立城南養護学校) 情報コミュニケーション技術(ICT)の発達は目覚しく、教育においても活用が進んでいます。肢体不自由のある子どもたちにとっても、情報機器や生活支援機器は身近な存在になっています。養護学校での現場の実践を元に支援機器を導入・活用する際のポイントを紹介します。[戻る]
メガネ無しでパソコンを使えますか? Windowsに隠された視覚障害のある人に便利な機能 井手口範男(徳山大学)・大河内直之(東京大学) Windowsの基本機能の中には、視覚障害のある人にも便利な機能が多く含まれています。文字やマウスポインタのサイズ変更や、白黒反転などの機能を身につけ、より楽にパソコン操作できる方法を紹介します。初心者にも分かりやすく具体的にお伝えします。[戻る]
高次脳機能障害のリハビリテーションとハイテク技術 近藤武夫(東京大学) 脳損傷に伴う高次脳機能障害では,言語や記憶,認知といった機能に障害が見られます。こうした障害のリハビリテーションに利用されているハイテク技術を紹介し,今後どのような技術的支援が必要かを考えます。[戻る]
高齢者の玩具利用の実践編 小林るつ子(玩具福祉学会) 基礎編に続く実践編では、各施設での玩具利用の実践をより多く紹介します。その実践例を通じて、玩具を提供する上でのポイントを説明します。また、重症児・者にも応用できるアイデアがたくさん含まれています。[戻る]
読みの苦手な子どものために! DAISYを知ってますか? 河村 宏(国立リハビリテーションセンター) 文字を読むのが苦手な子どもも音声で聞いて本を理解し楽しむことができます。DAISY(Digital Audio based Information System)は、本やWeb上の文章をデジタル音声 で録音する情報システムです。視覚障害、知的障害、学習障害のある子どもたちに効果的に利用できることがわかってきました。DAISYの可能性をのぞいてみませんか?[戻る]
障害のある子どもと玩具 小松敬典(東京都立光明養護学校)・金森克浩(東京都立光明養護学校) 遊びは子どもにとって欠かせないものです。しかし、障がいの重い子どもの多くは遊びが十分ではなく、玩具や遊ぶ環境が適切に与えられていないことが多くあります。ここでは、障害のある子どもが遊ぶための玩具や環境、また、その影響について考えます。子どもの遊びの世界は大きく広がります。[戻る]
コミュニケーションシンボルとは? −基礎的な使用方法からISAAC(国際AAC学会)と日本におけるシンボル研究の最新情報 藤澤和子(京都府立向日が丘養護学校) 国際的にコミュニケーションシンボルの実践や研究が発展する中で、今年行われた国際AAC学会と日本での、シンボル研究とその実践の最新情報を紹介します。また、日々の実践の中で悩みを抱えている人に対し、コミュニケーションシンボルの基本的な使い方や新しいアイデアについても紹介します。[戻る]
統合教育に必要な考え方とテクニック 中邑賢龍(東京大学) 特別支援教育の開始は障害のある子どもたちの統合の機会を増加させると考えられます。しかし、形だけの統合は多くの問題を生み出すことになります。そこには統合に対する考え方とアイデア・技術が必要です。[戻る]
変わる福祉機器の給付制度 奥山俊博(東京大学) 障害者自立支援法が施行されたことで、平成18年10月から補装具の交付(修理)や日常生活用具の給付等が大きく変更されました。また、一度に様々な福祉サービスが見直されています。ここでは、給付制度の現状と利用のヒントを紹介します。[戻る]
脳科学から認知障害の解明はどこまで進んでいるか? 近藤武夫(東京大学) 認知障害は,痴呆(認知症)によって起こるもの,発達障害によって起こるもの,脳損傷などの高次脳機能障害によって起こるものなど,様々な障害を含んでおり,脳神経科学でも重要なトピックとして扱われています。ここでは,現在どのような研究が進んでいるのかをわかりやすく紹介します。[戻る]
重度重複障害のある子どもの遊びの実践 小松敬典(東京都立光明養護学校)・金森克浩(東京都立光明養護学校) 障害の重い子どもに、興味ある玩具を適する環境の下で提供できたなら、子どものコミュニケーション能力は大きく育ちます。マジカルトイボックスの活動を通して作成した本『障がいの重い子の「わかる」「できる」みんなで「楽しめる」アイデア&ヒント123』(エンパワメント研究所)を元に、より具体的な実践事例を紹介します。[戻る]
ワークシェアリングが障がいのある人たちの就労を変える 坂井 聡(香川大学) 知的障がいのある人の社会参加には、現在の枠にとらわれない新しい就労形態を考える必要があります。ワークシェアリング、ショートタイムジョブという発想を元に、知的障がいのある人の新しい就労形態とその可能性を考えます。[戻る]
視覚障害の人のパソコン利用 −スクリーンリーダー・画面拡大ソフト・点字ディスプレイを利用したパソコンへのアクセス− 大河内直之(東京大学)・井手口範男(徳山大学) 視覚障害者の生活にパソコン利用が広がるにつれ、その暮らしや社会生活は大きく変化しています。特に文章の読み書きなどの情報処理に対しては大変役立っています。ここでは、現在の視覚障害者を支えるパソコンと、それを利用するための支援ソフト・周辺機器を紹介しながら、視覚障害者のパソコン利用について考えます。[戻る]
最新のインターネット技術と福祉・教育 巖淵 守(広島大学) インターネット(ウェブ)にまつわる話題として、「Web2.0」が関心を集めています。最新のインターネット技術事情として、このWeb2.0を概観し、それが福祉・教育でどのように活かされるかについて考えます。[戻る]
障がいのある子どもの隠れ家 - 子ども達がリラックスできる環境とは?- 苅田知則(愛媛大学) 突然ですが、あなたは自分だけの落ち着けるスペースを持っていますか?障害児にとってもリラックスできる環境は必要です。そもそもリラックスできる環境とはどういうものか、それは何故必要なのか。環境心理学の側面から隠れ家について考えていきます。[戻る]
VOCA(Voice Output Communication Aid)を正しく使えていますか? 宮崎みわこ(こころ工房) VOCAを使うことで、その人のコミュニケーションの幅は拡がります。しかしながら、とにかく使ってみるだけでは良い効果を得ることは難しいものです。VOCA利用者とその環境を正しく理解することで、どの場面でどのメッセージを伝えるかを効果的に決めることができます。VOCA導入・活用のために知っておくべきポイントを事例を交えて紹介します。[戻る]
知的障害のある人のパソコン利用 江田裕介(和歌山大学) 知的障害のある人がパソコンやソフトの利用を始めるときにどのように取り組むか。利用する上で、これまで着目されにくかった個人情報の管理やプライバシーの保護などの、モラル・マナーをどう指導するか。この2つの課題を中心に考えていきます。[戻る]
重度肢体不自由のある人の操作機器の選び方 渡辺崇史(日本福祉大学) 不適切な操作機器を選んでしまうと、日常生活や社会参加など様々な活動に制限を与えてしまいます。そのため、各個人の目的や状況に応じて適切な支援と機器を選ぶ力を身につける必要があります。コミュニケーション機器利用の例から、選び方のコツを紹介します。[戻る]
この秋,欧米で見つけた優れものの福祉機器 巖淵 守(広島大学) 2006年も、最大規模の福祉機器展示会REHACAREインターナショナルと、CTG(Closing the Gap)カンファレンスが開催されたばかりです。最先端技術を駆使したもの、斬新なアイデアに富んだもの、デザインが洗練されたものなど、欧米の最新の支援技術製品を報告します。[戻る]
2006年12月3日(日)
セミナータイトル 演者名 要旨
当事者との対話を通して障害を理解する 中邑賢龍(東京大学) このセッションは、障害のある人との実際の対話を通してコミュニケーションの方法と障害を理解することを目的に毎年開かれています。今回は知的障害と診断された人との会話を通じて「理解できないこと」を理解してみようと思います。[戻る]
恋するように子育てしよう!支援のバリアってなぁに? 河原ノリエ(東京大学) 軽度発達障害とよばれる、ちょっとしたややこしさを抱えた子どもを育てているママたちは、多かれ少なかれ葛藤や戸惑いを抱えています。河原さんのお話で、ママのココロがそっと輝きはじめるかもしれません。[戻る]
視覚障害擬似体験セミナー 金沢真理(東京都盲人福祉協会) ひと言に視覚障害といっても、その見え方は様々です。さらに、生まれながらという人もいれば、成人してからや高齢によって障がいをもった人もいます。その人の見え方や環境によって、困難だと感じることは変わってきます。この体験を通じて、相手が必要とする支援を相手の立場で感じてみてください。支援技術の選び方や工夫についても考えます。[戻る]
【厚生労働科学研究発表会】エビデンスを基にした実践とは 中邑賢龍(東京大学) 支援技術を利用した実践や機器開発においては、その効果の科学的検証が不十分であるため、その普及において様々な問題点が生じています。ここでは、支援技術利用効果の研究結果を紹介しながら、エビデンスを求める意義とこれからの福祉機器の供給やサービスのあり方を述べていきます。[戻る]
メンタルコミットロボット・パロによる介護予防 柴田崇徳(産業技術総合研究所知能システム研究部門・科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業 発展研究)・和田一義(産業技術総合研究所知能システム研究部門) まるで本物の動物のように人とのふれあいを行うパロ(人工知能を持ったアザラシ型ロボット)によるロボット・セラピーが,高齢者の心の健康や認知症の予防に役立っています。ここではパロによるロボットセラピーとその効果について,開発者である柴田さん,和田さんから詳しく紹介されます。[戻る]
【厚生労働科学研究発表会】支援機器の効果をどのように測定するか 巖淵 守(広島大学) 支援技術(AT)は、障がいのある人や高齢者の自立を支援する上で大きな役割を果たしています。しかし、AT評価の大部分は、主観的な個人の意見をベースに行われてきました。より正確にATの効果を見極めるためには、客観的に数値を用いて現状を示す必要があります。ここでは、ATの効果を測定する方法を紹介します。[戻る]
VOCA(Voice Output Communication Aid)擬似体験 宮崎みわこ(こころ工房 他) 日常生活や学校の中で、VOCAをコミュニケーション支援に活用する機会が増えています。コミュニケーション支援には、支援する相手の立場を理解しようと努めることが大切です。VOCA疑似体験では、まず利用者の立場に近づき、その心理状態やコミュニケーションをよりリアルに実感していただけます。[戻る]
福祉機器の目利きになるツアー 中邑賢龍(東京大学) 一見同じように見える福祉機器でも実は大きな違いが隠されていることが多くあります。機器を見るポイントをつかむと機器の見方が違ってきます。[戻る]
【厚生労働科学研究発表会】支援技術導入の効果を科学する 近藤武夫(東京大学)・平林ルミ(東京大学)・苅田知則(愛媛大学)・坂井 聡(香川大学) 支援技術の効果を,単なる主観的な印象だけではなく,できるだけ客観的に評価することの重要性が叫ばれるようになってきました。ここでは,実際に支援技術の評価を行った研究事例をいくつか紹介し,どのように評価するか,またその評価を支援技術の開発や改善にどのように役立てるかについて考えます。[戻る]
盲ろうの世界を理解する 大河内直之(東京大学) 盲ろう者とは、視覚と聴覚の両方に障害を併せ持つ人のことです。世界的にはヘレンケラーが有名です。現在日本には約13,000人の盲ろう者がいると推計されています。高齢化の進行とともにその数は増加する傾向にあります。盲ろうの人とコミュニケーションする場面に直面したら?皆さんはどうしますか?[戻る]
Closing Session:
【厚生労働科学研究発表会】「Hybridianの時代」に想う
畠山卓朗(星城大学) 誰もが機器を生活の中で当たり前のように使いこなす時代。ハイテク機器を自分の能力の一部に取り込みハイブリディアンとして生活する人が増えています。障害のある人もハイブリディアンの一人になれるのでしょうか?その周辺の課題を振り返りながら未来のハイテク利用のあり方を想像してみましょう。[戻る]