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2009年12月5日(土)
No 要旨
【No.5-2-A1】 ここでは,AACの導入についてその意義や導入のアイデアを提案します。AACは,拡大代替コミュニケーションといわれていますが,その導入が既存の音声表出にマイナスに作用するのではないかといった考えもあります。しかし,この考え方は根拠のあるものではありません。音声表出でのコミュニケーションを苦手としている人たちにとってAACは強力な手段を提案してくれます。その意義や導入のアイデアを共有してみましょう。 [戻る]
【No.5-2-554】 「作業療法士の仕事とは - 身体障害と発達障害分野を中心に -」
作業療法士の仕事について,筆者が経験した身体障害分野と発達障害分野を中心に,主な目的や実施内容を紹介し課題についても述べる。

「運動障害の人の残存機能の活用にみるOTの技」
作業療法士(OT)は運動機能の改善が望めない対象者には,道具や福祉用具を導入し残存機能を活用させて活動性を高め生活の質の向上をはかる。ITを活用したコミュニケーション関連機器は,重度の障害から限られた生活空間においてもインターネットを介して様々な情報を瞬時に入手することや電子メールで友人と会話をすることができ,社会参加に有効な手段になる。コミュニケーション関連機器を会話や趣味や学習に活用している脊髄性筋萎縮症T型(SMAT型)の事例を通して主題を述べる。  [戻る]
【No.5-2-555】 「出版物はどのように変わるか? 押し寄せる電子化の波」
 近藤 武夫(東京大学先端科学技術研究センター)

書籍や印刷物の電子化は,障害のある人のアクセシビリティという観点から見れば,その環境を劇的に改善する可能性を持っています。「印刷物を読めない障害」にあたる視覚障害,LD,肢体不自由など様々な障害のある人々が,どのような困難さを書籍や印刷物に感じているのか,また電子書籍の現状と将来の可能性や問題点について紹介します。

「携帯電話の利用規制 ケータイは学校教育・病院の害なのか? 」
 近藤 武夫(東京大学先端科学技術研究センター)

障害のある子どもの学習や生活支援という観点から考えれば,携帯電話は魅力的な機器です。しかし,世間では携帯電話を子どもが持つことを禁止する動きが広まっています。一方でそうした安易な禁止を危険視する世論や実践もあります。携帯電話を子どもが利用することを取り巻く動きとその背景について,一緒に考えてみませんか?

「アメリカの子育てとは」
 赤松 裕美(アメリカ在住主婦)

アメリカカリフォルニア在住5年,現在2歳になる男の子を子育て中のママです。 「何らかのNeeds(ニーズ)を必要とする子ども」はアメリカでどんなふうに生活していると思いますか?多種多様な人であふれる,アメリカならではの考え方やシステムの作り方の中には,おもしろいと感じるものも多くあります。実際に生活している視点で,そのアメリカの考え方やシステムを紹介し,私たちの日本における子育てのヒントになるものを探してみたいと思います。 [戻る]
【No.5-2-A2】 「当事者の語りとLiving Library  発達障害の人の声に耳を傾け,リアルにその世界をとらえる」
 中邑 賢龍(東京大学先端科学技術研究センター)

リビングライブラリーなど障害を理解する方法について,みなさんと考えてみたいと思います。 

「発達障害当事者のバックアップ作り 〜「わからないことがわからない」中から探る〜」
 みっちゃん(広汎性発達障害当事者)

私は広汎性発達障害の当事者です。今回の発表で,私がお伝えしたいことは,当事者としての「リアルな困り感」です。これまで私はいろいろな機関や人を訪れ,自身の困り感を何とかしてもらいたいと相談してきました。そこでわかったことは,私は自分自身の「困り感を説明できない。わからないことがわからない」ために,支援を受けることが難しいということです。セミナーではこの「わからないことがわからないことによる困難」についてそのリアルな感覚を皆さんにお伝えいたします。

「7つのしんどさを持っていても私は堂々生きていく!   - 自閉さん、自閉さんのパートナー,線維筋痛症さんの記録。 - 」
 佐々木 加奈

算数のLD,(不注意優勢)ADHD,アスペルガー症候群,IQ84,二次障害として統合失調感情障害,PDDのパートナー,線維筋痛症と言う7つのしんどさを持つ当事者の話や生活の工夫記録をお話しします。 [戻る]
【No.5-2-104】 iPhoneというのはもはやケータイ電話ではなく,さまざまなアプリケーションの複合体,マルチツールキットとなっています。そこにあるアプリケーションには,ビジネスや生活にとって役立つばかりでなく,福祉支援技術として非常に有効なものがたくさんあります。本セミナーではiPhoneのアプリケーションの中から福祉支援技術として役に立つアプリをご紹介するとともに,iPhoneを実際に手にとって試していただきます。 [戻る]
【No.5-2-552】

10月22日に発売された最新OS「Windows 7」で搭載された新機能などの概要と,障害のある方に役立つアクセシビリティ機能について,実際にWindows 7のパソコンを触っていただきながら,ハンズオンセミナーで体験していただきます。 主な機能:デスクトップ操作,Windowsエクスプローラー,問題記録ツール,インターネットエクスプローラー8,拡大鏡,スクリーンキーボード等 (使っていただくPCにスクリーンリーダーは搭載されていません)。

各回定員8名。開始時間の10分前から,Room552の前で受付いたします。
当日,セミナールームまでお越しください。 [戻る]

【No.5-3-104】 携帯電話は,通話と電子メール以外にも,カメラ,音声録音,メモ帳,スケジュール,GPSなどなど,多彩な機能が詰まっています。少し視点を変えれば,障害のある人のための支援技術として使用できるハイテクの集合体と考えることができます。このセミナーでは,感覚器障害や肢体不自由,発達障害など,様々な障害のある子どもが教育や生活場面で携帯電話を活用する方法を紹介します。  [戻る]
【No.5-3-552】

10月22日に発売された最新OS「Windows 7」で搭載された新機能などの概要と,障害のある方に役立つアクセシビリティ機能について,実際にWindows 7のパソコンを触っていただきながら,ハンズオンセミナーで体験していただきます。 主な機能:デスクトップ操作,Windowsエクスプローラー,問題記録ツール,インターネットエクスプローラー8,拡大鏡,スクリーンキーボード等 (使っていただくPCにスクリーンリーダーは搭載されていません)。 

各回定員8名。開始時間の10分前から,Room552の前で受付いたします。
当日,セミナールームまでお越しください。 [戻る]

【No.5-4-A1】 煌めくクオリティーと湧き出るアイデアで,数々の視覚支援教材を生み出し続ける,特別支援教育界の異能集団「E-Yo!視覚支援club」。そんな彼らの最強ツールがプレゼンテーションソフト“PowerPoint”。儀式的行事の翻訳スライドに留まらず,ゲーム,学習,スキャン機能など,結成以来,鍛え上げこねくり回した奥義・秘伝・極意の数々が,今ここに明かされる! [戻る]
【No.5-4-A2】 近年では様々なコミュニケーション支援機器が市販化されるようになった。しかし,機器をどう使いこなすかといったことだけではなく,障がいがある人との間でのコミュニケーションそのものに対する考えやそれに向かう人の姿勢においては様々な問題が見え隠れしている。生活現場で出会ったいくつかの事例を紹介することを通して,重い障がいがある人とのコミュニケーションで私達が着目すべき点について考える。 [戻る]
【No.5-4-554】 電子支援技術には,コンピューターやコミュニケーション機器の操作支援が含まれる。特に姿勢保持が困難で,上下肢に運動障害がある脳性麻痺児・者にとって,コンピューターは生活を豊かにするために有用なツールである。今回の講義ではコミュニケーション機器やコンピューター用ポインティングディバイスの操作支援で支援者が留意することに加え,技能の修得が難しい症例の課題設定を考慮した介入方法を紹介する。 [戻る]
【No.5-4-555】 科学技術が日々発展を遂げる中,支援技術はどのように変化してきているのでしょうか。2009年に開催された欧米における支援技術の展示会やカンファレンスで見かけた新しい支援技術製品から,最先端技術を駆使したもの,斬新なアイデアに富んだもの,デザインが洗練されたものを紹介するとともに,近年,国内外で注目を集めるロボット技術や脳で機械を動かす技術(BMI)の最近動向を探ります。 [戻る]
【No.5-4-104】 携帯電話は,通話と電子メール以外にも,カメラ,音声録音,メモ帳,スケジュール,GPSなどなど,多彩な機能が詰まっています。少し視点を変えれば,障害のある人のための支援技術として使用できるハイテクの集合体と考えることができます。このセミナーでは,感覚器障害や肢体不自由,発達障害など,様々な障害のある子どもが教育や生活場面で携帯電話を活用する方法を紹介します。 [戻る]
【No.5-4-552】

10月22日に発売された最新OS「Windows 7」で搭載された新機能などの概要と,障害のある方に役立つアクセシビリティ機能について,実際にWindows 7のパソコンを触っていただきながら,ハンズオンセミナーで体験していただきます。 主な機能:デスクトップ操作,Windowsエクスプローラー,問題記録ツール,インターネットエクスプローラー8,拡大鏡,スクリーンキーボード等 (使っていただくPCにスクリーンリーダーは搭載されていません)。

各回定員8名。開始時間の10分前から,Room552の前で受付いたします。
当日,セミナールームまでお越しください。 [戻る]

【No.5-5-A1】 自閉症の人たちは構造化することで落ち着いて生活できるようになりますが,その一方でコミュニケーションの機会が少なくなる危険性もあります。落ち着いた生活の中でこそできるコミュニケーション支援についてお話します。 [戻る]
【No.5-5-554】 作業療法士が行う支援は,障がい児・者の障がい特性を医学知識や様々な発達の順序性やその関連性を理解したうえで行われます。様々な発達段階やそれぞれの関連性を理解することで,個々に合わせた適切な支援が行えます。また,知識や技術だけでなく,様々な「道具」を生活支援のために開発したり利用します。当日は,事例を通じて作業療法士による支援の実際を伝えていきたいと思います。 [戻る]
【No.5-5-555】 「教科書バリアフリー法」
 近藤 武夫(東京大学先端科学技術研究センター)

学校の教科書は,発達障害や視覚障害,肢体不自由など,様々な障害のある子どもたちにとって,アクセシブルではありません。教科書バリアフリー法の成立で,障害のある子どもたちのために,支援技術を用いたアクセス補償が可能となる可能性が出てきました。これまでの教科書にどのような問題があり,また,教科書バリアフリー法の登場でどのような補償や代替が考えられるのかについて紹介します。

「大学や高校入試の変化 合理的配慮とアファーマティブ・アクション」
 近藤 武夫(東京大学先端科学技術研究センター)

障害のある高校生は,どのようにして大学を志望し,受験し,進学しているのでしょうか。またその学習と進学を支援する体制や,本人の直面する困難はなんでしょうか。多様な障害のある学生が,受験においてどのような経験をしたのかについて具体例を紹介し,受験における配慮の在り方とその現状,残された問題について紹介します。

「近年の福祉機器助成制度の変化」
 奥山 俊博(東京大学先端科学技術研究センター)

必要な福祉機器を手に入れるために助成制度を知ることは大切です。2度の改正により,自己負担も軽減され,実質的な負担率は約3%になりました。補装具費の支給と日常生活用具給付等事業の現状と課題についてお話ししたいと思います。 また,新たな政府になり,障害者自立支援法の廃止が明言される中,年内にも新通知が出される予定です。改正により福祉機器助成制度はどのような内容に変わるのか?! 注目して行きましょう! [戻る]
【No.5-5-104】

iPhoneというのはもはやケータイ電話ではなく,さまざまなアプリケーションの複合体,マルチツールキットとなっています。そこにあるアプリケーションには,ビジネスや生活にとって役立つばかりでなく,福祉支援技術として非常に有効なものがたくさんあります。本セミナーではiPhoneのアプリケーションの中から福祉支援技術として役に立つアプリをご紹介するとともに,iPhoneを実際に手にとって試していただきます。 [戻る]

【No.5-5A-552】

10月22日に発売された最新OS「Windows 7」で搭載された新機能などの概要と,障害のある方に役立つアクセシビリティ機能について,実際にWindows 7のパソコンを触っていただきながら,ハンズオンセミナーで体験していただきます。 主な機能:デスクトップ操作,Windowsエクスプローラー,問題記録ツール,インターネットエクスプローラー8,拡大鏡,スクリーンキーボード等 (使っていただくPCにスクリーンリーダーは搭載されていません)。

各回定員8名。開始時間の10分前から,Room552の前で受付いたします。
当日,セミナールームまでお越しください。 [戻る]

【No.5-5B-552】

10月22日に発売された最新OS「Windows 7」で搭載された新機能などの概要と,障害のある方に役立つアクセシビリティ機能について,実際にWindows 7のパソコンを触っていただきながら,ハンズオンセミナーで体験していただきます。 主な機能:デスクトップ操作,Windowsエクスプローラー,問題記録ツール,インターネットエクスプローラー8,拡大鏡,スクリーンキーボード等 (使っていただくPCにスクリーンリーダーは搭載されていません)。

各回定員8名。開始時間の10分前から,Room552の前で受付いたします。
当日,セミナールームまでお越しください。 [戻る]

2009年12月6日(日)
【No.6-1-A1】 耳から入る情報を聞いて理解することは簡単なことの様ですが,聞いたものを頭の中に貯めて複数の情報を関連付けながら行動に移すのは実は大変な作業です。これまでそれは知的障害や認知障害としてくくられてきましたが,なんら支援の手がかりを与えてくれません。ここでは「聞き障害」という概念を想定することで聞くのが苦手な人たちの行動と支援を考えてみます。当事者のインタビューを通じてリアルにそれを感じていただければと思います。  [戻る]
【No.6-1-A2】 重度重複障がいの子どもたちも周りに関心を持ち,「面白そうだな」「やってみたいな」と思えるように工夫することで,支援機器が有効に活用できます。しかし,おもちゃをそのまま用意しても,子どもたちにはすぐには使えません。利用のためにはいくつかのポイントがあります。そのキーワードは「わかる」「できる」「楽しめる」です。これらについて,具体例を示しながら,コミュニケーション支援について紹介していきます。 [戻る]
【No.6-1-104】 子どもの論理的思考を育成する授業を行うためには,子ども一人一人が自分の考えを発表し,また他者の発表を評価する場面を設定することが必要である。しかし,集団授業を主とする日本の教育現場には,物理的・時間的な制約がある。デジタルペンには通信機能が搭載されており,これを用いることで,教室内全員の考えを大画面で一度に提示し全員で評価するという電子模造紙を用いた授業が展開できる。本発表では,この授業システムの実践報告を行い,ICTを用いた新しい教育の可能性を模索する。 [戻る]
【No.6-1-F】 「VOCAを用いたコミュニケーション支援の実践報告1  〜各々のニーズと,導入にあたり必要なこと〜」
 青木 さつき(明倫短期大学 ことばクリニック)

私たちは地域の他職種の専門家からなるチームを組織し,音声出力型汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aの開発を行ってきました。昨年と一昨年のATACでも事例報告をしています。今回は言語聴覚士,支援学校教諭,工学部技術者の3名が,各々の立場から発表を行います。言語聴覚士である演者は,現時点で,「VCAN/1Aを導入する際に,最低限要求される条件とは何か」について,調査と検討を行ったのでその結果を報告します。

「VOCAを用いたコミュニケーション支援の実践報告2  〜連携を生かした授業づくりを通して〜」
 廣川 豊士(新潟大学教育学部附属特別支援学校)

当校では,「確かな社会参加を実現するための連携を生かした授業づくり」を研究テーマに,3か年の研究を進めています本発表では,この研究の中から,支援技術者,言語聴覚士,作業療法士,保護者等と教師により組織された支援者会議で進めているVOCAを用いたコミュニケーションに関する1実践を,抽出生徒への支援を中心に紹介します。

「VOCAを用いたコミュニケーション支援の実践報告3  〜汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aのカスタマイズ支援システムの開発〜」
 松本 謙之(新潟大学大学院 自然科学研究科)

我々は,様々な画面設計を自由にカスタマイズできる汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aを開発してきた。従来のカスタマイズは,支援技術者がプログラミングを追加・変更することにより行ってきた。しかし,子どもの身近にいる誰もが簡単にVCAN/1Aをカスタマイズできれば,子どもの発達レベルの変化に迅速に対応できるため,より教育効果を高めることができる。そこで今回は誰でも簡単にVCAN/1Aをカスタマイズできるシステムを紹介します。 [戻る]
【No.6-2-A1】 パソコン,携帯電話,タイマー,ヘッドフォンや耳栓,マインドマップ等のノート術と, 一般に使用されているツールの中には,使い方次第で,障害のある人々の生活を便利にする ことができるものがあります。発達障害のある人々の学習や就労の場面の事例を中心に, こうしたツール類の使用例を紹介します。  [戻る]

【No.6-2-104】 「デジタルペンを使った書字行動分析」
 平林 ルミ(東京大学先端科学技術研究センター),河野 俊寛(東京大学先端科学技術研究センター)

これまで日本では,小学生の書字の研究はほとんどされていませんでした。しかし,書字に困難を抱えているために不登校になってしまう小学生は,決して少なくないようです。そもそも小学生は文字をどのように書いているのか,ということを調査した研究と,デジタルペンを使った研究について説明します。その後で,デジタルペンを使うことによって広がる可能性についてお伝えします。

「人を理解する道具の進化と限界 - WISCやWAISの裏技 -」
 岡 耕平(東京大学先端科学技術研究センター)

従来の知能検査手続きでは,認知機能の大まかな特徴をつかむことはできるが,対象者の認知機能の問題について,どのように支援すればよいのかというレベルで評価できる結果を得ることは困難であった。本セミナーでは,WISCやWAISといった知能検査手続きを元に,認知に困難のある人への検査データ・エピソードからその困難の特徴を把握し,具体的支援につなげるための検査結果を出すテクニックを紹介する。 [戻る]
【No.6-2-F】 下駄箱からポン酢のでてくるわたしは,お片付けができないというよりも,アタマが片付かないのです。 お部屋を片付けることで,アタマのなかの箱をつくる。生活の基本動作のたしかさを身につける。 幼児教育の基本のようなことが実は,大人になっても有効なのです。 すっきり片付ける場所をひとつつくること。 それによって,思いがけない効果がでてくるから不思議です。 [戻る]
【No.6-4-A1】 障害のある人の自立した生活を考える上において,障害を克服するための 教育やリハビリ訓練の重要性は誰もが認めるところです。しかし,それをいつまで続ければ自立出来るのかという疑問が残ります。それだけでなく,周りが配慮すれば教育や訓練による努力なしに目的を達することも場合によっては可能です。そのさじ加減はどのようにすればいいのでしょうか?誰もが直面する問題を議論してみます。 [戻る]
【No.6-4-104】 「職場でのつまずき」
 岡 耕平(東京大学先端科学技術研究センター)

本セミナーでは,発達障害のある人の継続的な就労支援をおこなうための方法について紹介する。発達障害当事者の実際就労場面でのつまずきのエピソードや,雇用者側から感じた発達障害のある人の雇用トラブルエピソードをもとに,具体的なつまずき・困難・トラブルの解消の方法について「テクノロジーの活用によるエンパワメント」「環境調整による困難の低減」「コミュニケーションによる人的配慮の確保」の3つの観点から紹介する。

「学校でのつまづき」
 河野 俊寛(東京大学先端科学技術研究センター)

発達障害の中の書字障害の事例を二人紹介します。二人の検査結果等を示し,学校生活の中で具体的にどこでつまずいているのか説明します。その上で,二人の現在の支援状況(一人は,現在パソコンを教室に持ち込んで書字の困難さを補おうとしていること,もう一人は,母親の口述筆記は受け入れましたが,自らパソコンを使う意欲はまだない状態であること)を話します。 [戻る]
【No.6-4-F】 「高等学校における障がい理解の必要性について」
 堀田 実紗子(香川大学 大学院)

高校生1005名と専攻看護科の生徒31名を対象とし,障がい理解研修で高校生の「障がい」に対する意識が,どのように変化するのかを調べた。高校生の中にも,発達障がいのある生徒がおり,学習面や生活面での困難を抱えているといわれている。周囲の高校生への発達障がいの理解を促すことで,お互いに理解しあい,必要に応じて周囲の支援が受けられるような環境が整うならば,学校生活への障がいは軽減されると考えられる。

「通常学級に在籍する発達障害児に有効な教材デザイン(第二報)」
 宮田 圭介(静岡文化芸術大学 大学院)

小学校の通常学級に在籍するグレーゾーンの発達障害児の学習を支援するために,自習用電子教材の検討を行った。小学1年生から4年生まで難易度が異なる問題を用意して,やみくもに試行錯誤的な回答を行う入力操作を防ぐ対策を施した。通常学級の発達障害児2名による実験を行ったが,全問正答するまで独力で学習が継続できるため,やる気を維持しやすいことが確認された。

「音声認識を利用して会話文を視覚的に提示するコミュニケーションシステムの開発 」
 藤原 僚太(島根大学大学院 総合理工学研究科)

介護者がコミュニケーション障害児に会話文をシンボルで提示するには,支援者の事前準備や会話文の作成に多大な時間と労力がかかる。その負担を軽減するために,本研究では,音声認識を用いて視覚シンボルをPC画面に提示するコミュニケーションシステムを開発した。本システムの使用に基づき,視覚シンボルの提示に要する時間,シンボルデータベースの網羅性,および提示手法の違いによる障害児の理解度の差異を評価した。 [戻る]
【No.6-5-A1】 入試に挑む障害のある高校生が配慮申請を求める場合,すべてが許可されるわけ ではありません。何が合理的配慮なのか? 高校生と一緒に考える活動から得た知見を報告します。  [戻る]
【No.6-5-104】 障がいのある子・人が,周囲の物音や動き,匂いなどが気になって勉強や仕事が手につかない場合,個人の性格や障がい特性に責任が向けられる傾向があります。しかし,孟子の母が子どもの教育によい環境を求めて3回引っ越しをしたという故事から「孟母三遷の教え」という言葉があるように,勉強や仕事を円滑に行うには,適切な環境づくりが不可欠です。このセミナーでは,物理的環境が人の心理に及ぼす影響に目を向けつつ,障がいのある子・人が落ち着いて生活することができる環境づくりについて紹介します。 [戻る]
【No.6-5-F】 特別支援学校におけるIT導入には様々な工夫が必要です。VOCAとパソコン 導入の実践を報告します。 [戻る]

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