ATACカンファレンス2011 京都

assistive technology & augmentative Communication Conference 2011 in kyoto

出展企業・団体(50音順)

出展日

名称 出展内容

17日(土)・
18日(日)
(株)アクセスインターナショナル
主な展示品・サービス:ボードメーカーファミリー,Qシリーズ他製品の展示およびワークショップ

シンボルを使ったコミュニケーションツールや教材,視覚支援ツールの作成に便利な機能が搭載された「ボードメーカーファミリー」を体験できます。さらに,プレゼンテーションやスマートホンでも活用できるPCSアニメーションも紹介。また,Qリングでお馴染みQシリーズもお試しいただけます。楽しいプレゼントを用意してお待ちしております。

17日(土)・
18日(日)
(財)伊藤忠記念財団
主な展示品・サービス:マルチメディアDAISY図書(児童書)

発達障害(LD,ADHD,広汎性自閉症),学習障害(読字障害:ディスレクシア),知的障害,上肢障害,視覚障害(全盲,弱視)などの障害があるために,通常の書籍を読むことが困難な子ども達を対象とした読書支援・自立支援のひとつとして,マルチメディアDAISY図書を製作しています。その作品を紹介させて頂きます。

17日(土)・
18日(日)
(株)コムフレンド
主な展示品・サービス:光る声のものさし「ボイスルーラー」,タイムエイド「メモ・デイプランナー」,開発中の読み上げペン

開発中のものも含めて,新しい製品を展示します。声の大きさや時間といった目に見えないものを「見える化」した製品は,自閉症・発達障がい,知的障がい,認知症,聴覚障がいの方など,幅広い方々を支援いたします。

17日(土)・
18日(日)
(有)スペース96

障害者関係専門書店

17日(土)・
18日(日)
(株)テクノスジャパン
主な展示品・サービス:バイオスイッチ「MCTOS WX」,コードレス筋電スイッチ「オデコン」,スイッチ切換器「パーソナルコール」

●「MCTOS(マクトス)」をお試しできます。テスト用モニターで,MCTOSが検出した生体信号の変化をリアルタイムで確認できます。
●額が少し動けば「オデコン」を使って,筋電でおもちゃやVOCAが操作できます。額の検出部とリモコン出力部の間は無線通信仕様。
●「パーソナルコール」は,一つのスイッチを「パソコン操作」と「呼び出し」の両方に接続して使用できる自動切換器です。

17日(土)・
18日(日)
(社)日本作業療法士協会
作業療法士による発達相談コーナー
相談者:静岡県立こども病院 専門作業療法士(特別支援教育・福祉用具) 鴨下賢一ほか

発達領域専門の作業療法士による相談コーナーを開催いたします。身辺自立,姿勢保持具,手の使い方,IT活用支援、コミュニケーションなど子どもの発達に関わる全ての内容に対して,経験豊かな作業療法士が対応方法をお答えいたします。普段解決できていない事柄がありましたらお気軽にご相談ください。

17日(土)・
18日(日)
社団法人 日本作業療法士協会
「生活に活かす姿勢・動作分析」
森田 傑(大阪発達総合療育センター 作業療法士)

さまざまな作業には,姿勢や動作がつきもので,対象児者の心身機能や環境と絡み合い表現されます。姿勢の特徴や動作を分析する目を養うことは,対象児者を支援する時に快適な作業状態・作業環境を提供できる基盤となります。姿勢や動作において人それぞれの違いや共通点を見つけ知ることで,支援の幅が広がります。生活に活かす支援につなげるためにも,姿勢・活動分析は必要です。


「作業療法士が行う遊びから学習への支援」
高橋 知義(こぐま学園 作業療法士)

発達領域の作業療法士は,子どもたちに対して,遊びを中心としたいろいろな作業活動を利用して,個々の運動機能や日常生活技能,学習基礎能力,心理社会的発達などの発達課題を支援しています。今回はこれまで関わってきた事例を通して,遊びの重要性と遊びから学習につなげるための作業療法の視点を紹介していきたいと思います。

17日(土)・
18日(日)
パシフィックサプライ(株)
主な展示品・サービス:VOCA各種,スイッチ各種,自社レンタルサービスと自社開催イベントの紹介

AACレンタルサービス,VOCAの使い方や事例の紹介などの訪問型セミナー,ユーザー様向けのVOCA体験会など,自社で実地しているイベントの紹介と,機器展示では,新商品の腕時計型VOCA「トークトラック」,1つのスイッチで複数のメッセージが選択・再生できる「ステップバイステップチョイスウィズレベル」などを出展します。

17日(土)・
18日(日)
パナソニックヘルスケア(株)
主な展示品・サービス:意思伝達装置 レッツチャット,携帯型拡大読書器 アクティブ・ビュー

本年4月に新発売となった第3世代版の「意思伝達装置レッツ・チャット」をご紹介します。今回の製品よりパナソニックブランドとなり,性能や品質が大幅に向上し,テレビリモコン機能も標準装備となりました。あわせて,視覚障害者に好評を得ております携帯型拡大読書器「アクティブ・ビュー」も展示致します。アクティブ・ビューは小型軽量ながら高性能な拡大読書器です。是非お手にとってご覧下さい。

17日(土)・
18日(日)
(株)バンダイナムコゲームス
主な展示品・サービス:トーキングエイドfor iPad
プロテクトケース,キーガード,ワイヤレススイッチボックス

リリース間近の新世代の支援ツール「トーキングエイド for iPad(仮称)」とその周辺機器を展示いたします。幅広い障害に対応できるようアプリも周辺機器も充実しています。お茶でも飲みながら,本製品と利用場面など,あれこれとお話をしませんか? 貴重な開発秘話がきけるかも。。。 お待ちしています。

17日(土)・
18日(日)
富士通デザイン(株)
主な展示品・サービス:特別支援携帯アプリ 「タイマー」・「絵カード」・「筆順」

「携帯アプリで特別な支援を必要とする子どもたちをサポート」

特別な支援を必要とする子どもたちとその指導者や保護者などを対象にした,生活・学習をサポートする特別支援携帯アプリ,「タイマー」「絵カード」「筆順」の3つのアプリを開発しました。 本アプリは,時間,伝えたいことやスケジュール,漢字の筆順を視覚化して表示し,障がいの特性に配慮したカラーフィルターやバイブなどを利用して,子どもたちの理解を助けます。
特別支援携帯アプリ : 富士通
http://jp.fujitsu.com/about/design/ud/sna/

17日(土)・
18日(日)
マジカルトイボックス

特別支援学校で活用できるスイッチや改造したおもちゃ,VOCAなどの製作を行っています。これまでイベント等で製作した機器を展示し作成や活用のノウハウをご紹介します。

17日(土)・
18日(日)
(株)ライフテックサポート
主な展示品・サービス:視線入力意思伝達装置「スプリング」

「スプリング」は,独自のアイ・トラッキング技術を使用し,目で画面上のアイコンを見るだけで簡単に意思の伝達ができる商品です。コミュニケーションはもちろんのこと,メールやインターネットの閲覧,動画・音楽・本・写真等も,アイコンを見つめるだけで見たり聴いたりすることができます。

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2011年12月17日(土)  研究・実践ポスター発表

発表区分

発表タイトル 発表者名 要旨

1 活動紹介・報告 「教育支援機器及びソフトウェアの普及ツールに関する研究(2)」
  金森 克浩(国立特別支援教育総合研究所)   

国立特別支援教育総合研究所に整備している情報関連支援機器展示室「iライブラリー」の活動紹介です。発表では本年度に再整備された展示室の紹介と支援機器やソフトウェアのカタログの紹介をするとともに,実際のWebサイトを見てもらい,支援機器活用についての参加者との交流を行いたいと考える。また,新たに始める支援機器のモニター調査について紹介する。参考サイト:http://forum.nise.go.jp/ilibrary/htdocs/

2 実践研究 「Assistive Technology利用効果に対する一考察 〜その人らしさを引き出す支援〜」
  鈴木 充紘(会田記念リハビリテーション病院 作業療法士)

昨今,障害者に対するIT支援が進められているが,作業療法における効果が,社会参加やQOLなどの心理的側面へどのように反映されているかについての報告は決して多くないのが現状である。今回は作業療法におけるAssistive Technology 導入により主体的な生活を取り戻した事例への支援経過と,AT利用による心理的効果を報告する。

3 開発 「アクセシブルデザインの理念を取り入れた新しい電子楽器
〜そして,障害種を越えて」

  赤澤 堅造(大阪工業大学)

障害者が独自で演奏できる電子楽器サイミスを開発し,障害者支援施設(脳性麻痺33名,障害区分程度6)での2年間の実践的研究により,障害者が演奏を楽しみ日中活動充実およびQOLの向上に効果があることを確認した。2011年5月現在では38名 が毎週20〜60分程度演奏を楽しみ,演奏会などが開催さ れている。聴覚障害,視覚障害の方が演奏できるよう,入力デバイスを検討しており,意見交換を行いたい。

4 活動紹介・報告 「筋ジスボランティア工房の取り組みについて」
  佐々木 祐二(独立行政法人国立病院機構徳島病院)   

筋ジス患者は重度の運動機能障害のため市販されている機器の多くは使用することが困難である。そこで,それらの問題を解決する事を目的に平成10年に筋ジスボランティア工房を発足し支援機器の提供を行ってきた。これまで,終日人工呼吸器が必要となった筋ジス患者への電動車椅子へ人工呼吸器搭載や余暇活動の支援としてカメラ操作の電動化などに取り組んできた。ボランティア工房の活動は筋ジス患者のQOL向上に寄与してきた。

5 活動紹介・報告 「視覚障害者はパソコンを使う 〜パソコンを使って働く、遊ぶ、人と出会う〜」
  福島 憲太(弱視者問題研究会)

視覚に障害がある人たちがパソコンを使ってさまざまな活動をするようになり、長い年月がたちました。パソコンを使うようになって、視覚障害者の生活はどのように変わったのでしょうか。また、今後視覚障害者がパソコンを使ってより生活を豊かにしていくうえでの課題はなんでしょうか。本稿ではまず、視覚障害とはどのような状態をさすのか、パソコンを使用している視覚障害者の割合についてとりあげます。そのうえで、個々が予定している行動に関する情報を手軽に手に入れられるようになったなどといった変化や、高度なプログラミングを学んだ視覚障害者でも職域が一般事務に限定されるなどの課題についてとりあげます。

6 開発 「肢体不自由児の視覚支援のためのアセスメント機器開発に向けた取組」
  宮平 順子(沖縄県立泡瀬特別支援学校)

充実した授業実践には,児童生徒の実態把握が重要である。 本報告は,視野という視機能に焦点をあてて「視覚に課題があると推測できる児童生徒」の 見え方の把握のために,工学的な技術と知識を提供できる工業高等専門学校と連携して アセスメント機器開発に取り組んでいる過程の報告である。 機器の開発によって児童生徒一人一人の見え方に関する情報の共有が可能となり, 視覚に関するアセスメントがより具体化されることが期待できる。

7 活動紹介・報告 「肢体不自由児の実態に合った支援機器の活用と児童の変容 〜「できない」を「できた」に変える活動〜」
  太田 健作(沖縄県立桜野特別支援学校)

本稿では,沖縄高専と連携し開発したe-AT機器を用いて,重度重複の肢体不自由児が「自分ではできない活動」を「できる活動」に変えていくことを目指した事例について報告する。その結果,今までできなかったことが自分でできる喜びや達成感,一緒に楽しむ他者との関わりを導き,意欲と主体的な動きを引き出すことができた。

8 実践研究 「動作計測による肢体不自由児機器操作状態の可視化」
  神里 志穂子(沖縄工業高等専門学校)  

本研究では,肢体不自由児の機器操作状態を把握する事を目的とし, 動作計測によって上肢動作の軌跡を抽出し,レーダーチャートに より可視化することで,ジョイスティック型マウスの操作性を評価 できる事を確認した。 開発したジョイスティック型マウスを用いた操作性を上肢動作の軌跡 から比較すると1号機に比べて,2号機と3号機は,肩と肘の動きが少なく, 手首から手先を動かす様子が確認され操作性が上がった事が確認された。

9 実践研究 「発達障がい児のための療育ソフトが足し算や読み書き能力に及ぼす効果」
  鶴川 直樹(島根大学大学院 総合理工学研究科)

我々は,学習に遅れがある等,発達に障がいのある児童ひとりひとりにあった療育ソフトの開発し,マンツーマン方式で訓練を行い,その効果を検証している。今回は,数の概念の発達に遅れのある児童に対しての訓練,漢字書字を苦手としている児童に対しての訓練について報告する。また,2011年からは遠隔地における非対面形式の療育ソフトを用いた訓練の検証を行っており,その活動についても報告する。

10 活動紹介・報告 「iPod Touchを用いた動画切り替え方法の検討 -スイッチを用いて動画を切り替える児童の事例から-」
  佐野 将大(香川県立高松養護学校)   

iPod Touch用のコントローラを改造し,スイッチをつなぐことで,動画や音楽を自分で切り替えて選ぶことができるようになる。ここでは,ある児童の指導事例を通して,動画を切り替えるための設定の違いについてと,1つのスイッチから複数のスイッチへ指導段階が移行していくタイミングについて,その際用いた観察の視点について検討する。

11 活動紹介・報告 「新しい地域福祉を目指した街かどディハウス「きんき茶ろん」 5年間の実践報告 - コミュニティサロンがもたらした新しい絆 -」
  寺田 美哉子(NPO法人きんきうぇぶ)

「街かどデイハウスきんき茶ろん」は,高齢者の在宅での生活基盤を目的とした大阪府富田林市の委託事業であり,その施策のまず第一の理由は,介護保険制度破綻の回避である。5年間の活動を通して,この活動を全国に展開する事が,これからの高齢社会に希望を与えると確信し,活動内容やマネージメント,成果をここに報告し,提案したい。

12 開発 「ユニバーサルなデジタル教科書作成のためのガイドライン試案」
  梅田 真理(国立特別支援教育総合研究所)

本研究では,障害のある子どもが教育にアクセスするための重要なツールとなるICTの活用に向け,その中核となるデジタル教科書・教材作成のガイドライン(試案)を作成した。これは,WebのアクセシビリティーガイドラインであるWCAGと学習のユニバーサルデザイン(UDL)のガイドラインを参考として作成した。今回は,国内外のデジタル教科書の状況やWCAG及びUDLについて紹介し,現時点でのガイドライン(試案)の概要を報告する。

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2011年12月17日(土)  テーブルデモ発表

発表区分

発表タイトル 発表者名 要旨

13 開発 「沖縄発e-AT機器の開発とキット化への道のり 〜高等専門学校と特別支援学校の連携〜」
  藏屋 英介(沖縄工業高等専門学校)   

沖縄高専では,近隣の特別支援学校と連携協定を結び,互いに協力体制をとることでスイッチ教材の開発や技術研修を実施してきた。連携の中でe-AT機器の開発を行っており,現場の要望に応える形で試作した物には製品化の要望が多く,これらをキット化することで,より多くの人が安価に自作し利用できる機会を提供している。本発表では試作品の中から特に要望の多かったACリレーボックスと圧電スイッチをキット化したので紹介する。

14 活動紹介・報告 「特別支援学校で使える自作教材 マジカルトイボックスの実践より」
  禿 嘉人(東京都立光明特別支援学校)

AACやATの普及を目指して,東京を中心に活動を行っているマジカルトイボックスについて紹介します。マジカルトイボックスのイベントで製作した支援機器やこれまで発行してきた書籍を中心に,特別支援学校の教員や経験者が,障がいの重い子どもたちのコミュニケーションを豊かにできないかということをテーマに実践している工夫や活用している支援機器について細かいノウハウを含めてお話をしたいと思います。

15 開発 「特別支援教育向けに工夫した支援機器の開発 〜パルス出力付きラッチ&タイマー,小型無線スイッチ,導入支援機能付きタイムエイド等の紹介〜」
  竹島 久志(仙台高等専門学校)   

特別支援教育向けの支援機器としてスイッチラッチ&タイマー,無線スイッチ,タイムエイドを開発しました。これらには市販品には無い,特別支援教育で役立つ機能や使い勝手を備えたつもりです。発表ではそれらの機器を展示紹介しますので,使っていただき本当に役に立つのか評価・意見をお願いします。また,支援機器のニーズがありましたらお聞かせ下さい。

16 開発 「障害種を越えた楽しいデジタル教材楽器Cymis 〜アクセシブルデザインを目指して」
  奥野 竜平(摂南大学)   

筆者らは障害者のリハビリテーション,QOLの改善,日中活動の充実に貢献できることを目指し,障害者が気軽に本格的な曲目の演奏を楽しむことができる新しいバリアフリーの電子楽器Cymis (サイミス)を開発し,その有用性を身体障害者支援施設で示してきた。本発表では実機を提示し,福祉・教育の関係の方にも体験をしていただき,意見交換によりデジタル教材としての可能性を明らかにすることを目指している。

17 開発 「振動を伝え合う楽器: Vibracion Cajonの提案 楽器の仕組みと応用」
  金箱 淳一(女子美術大学 アートデザイン表現学科)

本研究では,主に聴覚に障害がある人に演奏を楽しむ機会を提供する打楽器「Vibracion Cajon」,打楽器の演奏を視覚的に表現する「Vibracion Cajon2。5」を提案する。Vibracion Cajonは,音を中心として他のメディアとの相互変換を行う実験的な試みである。その方法として,ペルー発祥の木製打楽器「カホン」に,演奏したときに発生する「楽器の振動」を他者に伝える機能を付加した。

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2011年12月18 日(日)  研究・実践ポスター発表

発表区分

発表タイトル 発表者名 要旨

18 活動紹介・報告 「VOCAやiPadを用いたコミュニケーション支援」
  石田 哲也(社会福祉法人わらしべ会村野わらしべ)   

通所施設に通う知的障害と自閉症を伴う利用者の方への,VOCAやiPadを用いたコミュニケーション支援についての実践報告です。『誰もがわかりやすく』をテーマに作成しました。多くの人に,知的障害や自閉症の方へのVOCAやiPadを用いたコミュニケーション支援について知ってもらえる機会になれば嬉しく思います。

19 活動紹介・報告 「知的障害のある子どもへのコミュニケーション指導 −コミュニケーション機能の分析から−」
  橋本 沙季(香川大学大学院)   

本研究では,重度の表出障害のある子どもにコミュニケーション指導を行い,本児の表出におけるコミュニケーション機能や手段がどのように変化するのかを明らかにすることを目的としている。その結果,BOOKやVOCAがコミュニケーション行動を意欲的にしたり,コミュニケーション機能に影響を与えたりすることが明らかになった。また,本児にとって指さしが重要なコミュニケーション手段となっていることが明らかになった。

20 活動紹介・報告 「子どもの「かかわる力」を育てるための系統的・継続的な指導 −コミュニケーションの発達課題とその指導内容−」
  中杉 久美子(やまぐち総合教育支援センター)   

我が子の「物や人にかかわる力」を育てたい保護者の皆様,指導計画立案や評価に悩んでおられる先生方,系統的・継続的な指導についてぜひお話ししましょう!認知・言語理解,社会性,AAC手段活用能力,音声言語表出の4項目を柱として,乳幼児から成人までのコミュニケーション発達課題一覧表を作成しました。また,発達課題ごとに,新学習指導要領(自立活動・各教科等の学習内容)との関連や支援機器等を整理しています。

21 活動紹介・報告 「携帯電話を用いた買い物行動の形成 富士通製絵カードアプリを活用して」
  二宮 綾子(香川大学大学院)

知的障害と自閉症のある児童1名に対して,現実場面における買い物指導を行った。手順を忘れてしまう本児に対し,携帯電話のアプリケーションを用いて指導した。その結果,これまで使用していた絵カードではできなかった行動が短期間で形成させた。ここでは,携帯電話を用いた買い物指導の経過を紹介する。

22 実践研究 「携帯電話を使用したひらがな指導の効果」
  實光 佐知子(香川大学大学院)   

本研究では,筆順をアニメーションで視覚化することで筆順の理解を支援する携帯電話アプリケーションを使用した。そして,携帯電話使用時と非使用時では,書字にどのような影響があるのかを検討した。その結果,携帯電話アプリケーションを使用したひらがな書字の指導効果の可能性と,ひらがなの文字の特性に関する課題がみえてきた。

23 活動紹介・報告 「一橋大学における発達障害学生の遠隔講義による修学支援」
  伊藤 史人(一橋大学)   

本報告では,発達障害学生の修学支援として,ネットワークを用いた遠隔講義を実施した例を紹介する。近年,本学でも多数の発達障害学生の存在が明らかになっており,その対策が急務となっている。支援の根拠としては「発達障害者支援法」があり,大学は積極的に修学支援を実施していかなければならない。 これらの学生は,障害に起因したさまざまな問題により,通常の講義への出席が困難となり大学生活に問題を抱えていることが多い。それらを踏まえて,発達障害学生の修学支援を目的とした遠隔講義の実施について,その手法と効果について述べる。また,遠隔講義を行うに当たって生じた,機材の選定やネットワーク,現場での運用の問題についても述べる。

24 活動紹介・報告 「特別支援学校における特別支援学校におけるコミュニケーション・シンボルを使った実践 −「わかる」「できる」から生まれたコミュニケーション−」
  大久保 哲綱也(長野県安曇養護学校)

子ども達が「わかる」こと,「できる」ことを目指して日々支援を行なっています。今回コミュニケーション・シンボルを使って,試行錯誤しながら取り組んできた実践を,そこで生まれた支援者や友だちとの新たなコミュニケーション場面と共に紹介します。

25 開発 「アクセシブルデザインを目指した共用印刷物」
  土井 幸輝(国立特別支援教育総合研究所)   

視覚障害の有無に関わらず誰もが共用できる各種教材等の作成が教育現場で求められている。本研究では,施設案内用共用パンフレットの試作を行った。本発表では,試作したパンフレットを紹介する。

26 活動紹介・報告 「汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aの開発と発達・知的障がい児のコミュニケ―ション支援1 ―作業療法士と工学・教育・言語聴覚士・保護者の協働による機器開発と支援―」
  相場 有希子(新潟大学大学院自然科学研究科、新潟県はまぐみ小児療育センター)

私たちは,コミュニケーションエイドVCAN/1Aの開発を作業療法士・工学・教育・保護者・言語聴覚士の協働で進めています。実践を通して,こども達の支援では,柔軟な設定ができる機器と多職種連携による支援が大切であることが分かってきました。今回,機器開発と複数の子どもたちへの長期支援について紹介します。VOCAを使った支援について一緒に考えてみませんか。いろいろな立場からご意見を頂きたいと思います。

27 実践研究 「汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aを用いた発達・知的障がい児のコミュニケーション支援2 ―言語聴覚士の立場から―」
  渡辺 紗江子(明倫短期大学附属歯科診療所ことばクリニック)   

我々は,特別支援学校教諭,工学部の技術者,OT,STらからなる支援チームを作り,汎用コミュニケーションエイド・VCAN/1Aの開発を進めている。今回は,学校や家庭と連携してVCAN/1Aを使用しながら,当クリニックで継続的に言語聴覚療法を行なっている事例で,VCAN/1Aの発展と言語能力の伸びが相互に作用しあい,両者の向上へとつながった事例について,言語聴覚士の立場から報告する。

28 実践研究 「汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aを用いた発達・知的障がい児のコミュニケーション支援3 ―VCAN/1Aのログデータを用いたコミュニケーション能力評価の提案―」
  池上 佳奈(新潟大学大学院)   

我々は個々の能力やニーズに合わせて多様にカスタマイズできるVOCA,“VCAN/1A”を開発してきた。VCAN/1Aは,ボタン・ページ情報・画面遷移構造まで自由にカスタマイズできる。そのため,この使用履歴のログデータから使用者のコミュニケーション能力を評価できる可能性がある。今回はそのための基礎研究として,データの分類法およびそれに基づいたログデータのセグメンテーション法について検討した。

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2011年12月18日(日)  テーブルデモ発表

発表区分

発表タイトル 発表者名 要旨

29 開発 「障がい児の療育を支援するソフトウェアの紹介」
  縄手 雅彦(島根大学 総合理工学部)   

我々はこれまで発達に障がいのある児童の療育のためのソフトウェアを開発し,必要に応じて希望者に配布してきている。しかし,120以上あるのソフト一つ一つは単一の機能訓練を目的とした小さなものであるため,利用者の実際の状況において使用しにくい場合があることがわかっている。また,マニュアルなどの整備も遅れているため,使用方法についても利用しやすいとは言えない状況である。そこで,今回は実際にどのように使うのか,また,児童に合わせたカスタマイズの要望など,利用者の利便を図れるようじっくり議論する場を提供する。

30 開発 「障がいの重い子ども達の応答する環境づくり 録音再生キットを活用したコミュニケーション支援の試み 曲げる・転がすVOCA」
  杉浦 徹(長野県稲荷山養護学校)   

障がいの重い子どもたちが今ある力で周囲に働きかけるツールとしてスイッチトイの可能性が近年数多く報告されるようになった。筆者は転がすVOCA(通称Koto-Dama)と曲げるVOCA(通称KotonoHa)を試作した。発表では実際の活動場面,使用方法の紹介と,合わせて実際にそれぞれを手に取っていただき,活用方法のアイデアや改善点等広く意見交換ができたらと考えている。

31 開発 「汎用コミュニケーションエイドVCAN/1Aを用いた発達・知的障がい児のコミュニケーション支援4 〜VCAN/1Aのカスタマイズ支援システムの開発・改良〜」
  伊藤 涼(新潟大学大学院)   

言語やコミュニケーションに障がいをもつ子どもへのコミュニケーション支援として,個々の能力やニーズに合わせて多様にカスタマイズできる汎用コミュニケーションエイド“VCAN/1A”を開発してきた。その普及を目的として本研究では,これを簡単にカスタマイズできる“カスタマイズ支援システム”を開発した。今回はカスタマイズ支援システムの構成・操作法について,及びこれまでのカスタマイズの実践例について報告する。

32 開発 「視覚シンボル「ドロップス」とウェブ・アプリ「ドロップウェア」の活用について」
  青木 高光(ドロップレット・プロジェクト)  

ドロップレット・プロジェクトが開発した無料のシンボル集ドロップス(Drops = The Dynamic and Resizable Open Picture Symbols) と,それを応用した「ドロップウェア」を紹介します。ドロップウェアは,絵カードやボードの作成,VOCA,タイマーなどの様々な機能が簡単に使え,しかも無料です。ドロップスとドロップウェアの基本的な機能や活用方法をはじめ,スマートフォンやタブレットとの連携による効果的な使い方などを,実際にデモしながら詳しく説明します。

33 開発 「通常学級に在籍する発達障害児向けのデジタル絵本」
  宮田 圭介(静岡文化芸術大学 デザイン学部)   

軽度発達障害のある多くの児童生徒にとって,教科書で扱う物語における登場人物の感情を,文章読解だけで理解することは困難である。そこで,国語教科書で掲載される物語「あめ玉」を題材にして,必要に応じてイラストや動画などを用いて登場人物の感情を可視化して,理解を促すパソコン版デジタル絵本を試作したので紹介する。

34 活動紹介・報告 「特別支援教育におけるマルチメディアデイジー教科書の導入・活用に関する実践的研究 〜読み書き障害のある児童生徒への支援を通して〜」
  田中 直壽(大阪マルチメディアデイジー研究会,大阪府立和泉支援学校)   

大阪マルチメディアデイジー研究会ではマルチメディアデイジー化された教科書を通常の小学校や支援学校に提供し,理解・啓発を促すとともに,授業実践を通して,「マルチメディアデイジー教科書」の有効性を検証してきた。今回,実践事例として,視覚障害児(弱視児),LD(学習障害)児など複数の事例から,いくつかの成果を得たので報告する。

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