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一般発表(ポスター発表)

Annex2展示時間

12月11日(土) 12:00〜13:00、14:10〜15:00、15:50〜17:00

12月12日(日) 10:00〜11:10、12:00〜13:00

掲示は、上記の期間中行われておりますが、責任発表時間には、発表者がブースにてご説明いたします。責任発表時間については、それぞれのブースにてご確認ください。

同会場でセミナーも行われております。セミナー時間中の閲覧はご遠慮ください。

12月11日・12日

題目・発表者 ポスター発表 概要

「障害者施設に住む全介助高齢者のパソコン/携帯電話利用の一例 −ひとりでできることによる生きがいの向上−」

伊藤 史人(一橋大学)

障害者施設に住む全身マヒの障害を負う女性(68歳)は、携帯電話やパソコンを利用することによって人生環境をよりよいものにしてきた。一般に、障害者施設での生活は単調なものであるが、メール等を利用することで積極的に支援者との交流が持てるようになり、本人の生きがいにもつながった事例を紹介する。また、携帯電話やパソコンの操作を、口で咥えたスティックのみで独学して使いこなす例も挙げた。

「教育支援機器及びソフトウェアの普及ツールに関する研究 −国立特別支援教育総合研究所・情報関連支援機器展示室「iライブラリー」の紹介−」

金森 克浩(国立特別支援教育総合研究所)

国立特別支援教育総合研究所に整備している情報関連支援機器展示室「iライブラリー」の活動紹介です。発表では最新の機器の整備と説明のパネル作成、整備した機器やソフトウェアのカタログ作成、Webページを実際に見てもらって紹介します。

「特別支援学校の教員を対象としたe-AT活用教材製作のための技術研修の取り組み 〜ワンチップマイコンを活用したタイムエイド教材の製作〜」

藏屋 英介(沖縄工業高等専門学校 技術支援室)

沖縄高専では、社会人教育の一環として特別支援学校の教員を対象とし、e-ATを活用した教材の開発、製作を行うためのワンチップマイコンに関する技術研修を実施した。この技術研修では、PICトレーニングボードの製作を通し、工具の使い方、はんだ付けの仕方、電子工作に関する基礎的なこと、C言語によるプログラミングの基礎を30時間のカリキュラムで学び、タイムエイド教材の製作に取り組むものである。

「圧電素子を利用したスイッチ教材の開発」

佐竹 卓彦(沖縄工業高等専門学校)

圧電素子はピエゾ効果を利用し、電気振動と機械振動を相互に変換することが可能な電子部品であり、電子機器のブザーやスピーカとして多く利用されている.市販されている製品は小型のものやフィルム状のものがあり、肢体不自由者の入力スイッチとして適用可能と考えられる。 しかし、圧電素子は単純な接点のスイッチでなく振動により電圧を発生するものであるため、単純にスイッチとして利用することはできない。このため圧電素子をスイッチ動作させるためのアダプタを開発した。 本発表では、圧電素子と開発した圧電素子スイッチアダプタを紹介する。

「球状VOCA(KotoDama)を活用したコミュニケーション支援の試み −障がいの重い子ども達のための応答する環境作りを目指して−」

杉浦 徹(長野県稲荷山養護学校)

障がいの重い子どもたちが今ある力で周囲に働きかけるツールとして球状VOCA(通称Koto-Dama)を試作した。録音再生システム、傾斜スイッチ等をガチャガチャケースに内蔵し、触れる、転がす等の微細な操作で稼働しメッセージが再生されるものである。発表では実際の活動場面、使用方法の紹介と、合わせて実際にKoto-Damaを手に取っていただき、支援のあり方や改善点等広く意見交換ができたらと考えている。

「無料のコミュニケーション・シンボル「ドロップス」の開発と活用事例 〜誰でも、どこでも使えるコミュニケーションエイド その4〜」

竹内 奏子(ドロップレット・プロジェクト)

ドロップレット・プロジェクトはATAC2007で初めてシンボル・ライブラリ「ドロップス」を公開し、大きな反響を得ました。現在ドロップスは多くの現場で活用されています。1000語に拡張されたシンボル・ライブラリと、iPhone用VOCAソフトウェア「ドロップトーク」を中心に、ドロップスの発展と活用の広がりを報告します。

「アクセシブルな学習ソフトの制作に向けて 〜多様なスイッチ入力方式に対応したFlash学習ソフトを簡単に作るためのソフトウェアの開発〜」

竹島 久志(仙台高等専門学校)

オートスキャン等のスイッチで操作可能な学習ソフトは、プログラムが複雑であるため制作が難しい。そこで我々は、簡単にスイッチ入力に対応した学習ソフトを作るためのソフトウェアライブラリを開発した。Adobe社のFlash に対応している。本ライブラリを組み込むことにより、7種類の選択方式が選択的に使えるようになる。会場では、ライブラリを組み込んだ学習ソフトやライブラリの組み込み方について紹介する。

「知的に遅れのある児童に対するPCを用いた訓練手法の開発」

鶴川 直樹(島根大学院 総合理工学研究科)

我々は、脳性麻痺をもつ児童等に対してコンピュータを用いた訓練効果の検証を行っている。そこで、我々は足し算の理解が進むようなツール、時間の概念の理解が進むようなツール、助詞の使い方等の文章をつくる能力の理解が進むような訓練ツールを作成をした.今回の発表ではこれらの訓練ツールについて紹介する。

「音感・触感呈示インタフェースの開発と活用法の検討」

土井 幸輝(国立特別支援教育総合研究所)

昨今の視覚メディアやインタフェース・デバイスの開発は目覚しい。一方で、聴覚・触覚関連はまだまだこれからといったレベルである。近年、公共施設や家庭内での触覚の活用の必要性が指摘され、触れることでしかわからない情報を獲得する経験は非常に重要である。ここでは、触感の一つである硬さ感覚に着目し、硬さ感覚と音感を同時に感じながら遊ぶことができるインタフェースを開発した。また、活用事例も紹介する。

「発達障がい児童の支援における工学的手法」

友永 啓太(島根大学大学院 総合理工学研究科)

我々は発達障がいのある児童への支援としてPCを用いたゲーム形式の検査・訓練ソフトウェアを開発し、そのソフトウェアの検証を行っている。今回の発表では、自閉傾向がある児童に対する心的回転を利用した多面的な見方をする能力の検査、図形または文字の言語化や作業記憶の検査、PCを利用した学習教材の作成を支援するツールや、これまで我々が開発してきたソフトウェアをポスターで紹介するとともに、実際に体験してもらう。

「iPhone用コミュニケーションアプリ『ねぇ、きいて。』 − スマートフォンを利用したコミュニケーション支援ツールの開発 −」

鳥居 一平(愛知工業大学 情報科学部)

意思伝達支援手法としてのコミュニケーションツールは数多く出ているが高価なものが多い。多機能であるほど操作が複雑で使いにくい。そこで、私たちは無料で伝えやすく楽しい、iPhone・iPad用コミュニケーションツール『ねぇ、きいて。』を開発することにした。

「ATを活用したリズム遊びから集団活動の場へ 〜沖縄高専とのAT機器の共同開発とその普及に向けて〜」

野口 智徳(沖縄県立桜野特別支援学校)

本稿は、電子ドラムとPCへの入力として圧電素子を利用したAT機器を開発した。手指に麻痺のある児童が楽器を叩くことができない経験を、このAT機器を利用することで自由に楽器音を鳴らすことができるようになった。その結果、主体的に集団活動に参加できるようになった。また、県内の特別支援学校の教員を対象に、AT機器の製作講習会を実施し、ATに対する知識を深める取組みを実施した。

「障害の重度化と多様化の進む特別支援学校におけるアシスティブ・テクノロジー活用事例 −活用事例の体系的整理と事例にみる個別の指導計画への位置付けと評価の内容−」

棟方 哲弥(独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所)

独立行政法人国立特別支援教育総合研究所では、平成21年度〜22年度にかけて「障害の重度化と多様化に対応するアシスティブ・テクノロジーの活用と評価に関する研究」を実施しています。この研究では、活用事例の体系的整理の枠組み、これまでの事例の分析、これに平行して、それぞれの障害種別における新たな活用事例をまとめています。最終的にはケースブックを作成して全国の特別支援学校へ配布する予定です。本ポスター発表では、これまでの研究活動とその中間的成果を報告し、参加の方々からケースブック(試案)などへのご意見をいただきたく存じます。

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